Red Hat Enterprise Linux¶
Docker は Red Hat Enterprise Linux 7 でサポートされています。このページでは Docker が管理しているパッケージとインストール手法を使ってインストールします。これらパッケージを使い、Docker の最新リリースを入手します。もし Red Hat が管理するパッケージを使いたい場合は、Red Hat の Docker サポートに関する情報のドキュメントをお調べください。
動作条件¶
Docker は 64bit でインストールされた何らかの Red Hat バージョンを必要とします。さらに、Red Hat 7 で動作する kernel は少なくとも 3.10 以上が必要です。
現在のカーネル・バージョンを確認するには、ターミナルを開き、 uname -r
を使ってカーネルのバージョンを確認します。
$ uname -r
3.10.0-229.el7.x86_64
最後に、システム全ての更新をお勧めします。システムは潜在的なカーネルのバグを修正するために、全てパッチを当てるべきと考慮ください。報告されているカーネルのバグは、最新のカーネル・パッケージでは修正済みの場合があります。
Docker エンジンのインストール¶
Docker エンジンをインストールするには2つの方法があります。 yum
パッケージ・マネージャを使い、直接自分でインストールできます。あるいは、 curl
で get.docker.com
を使う方法があります。2つめの方法はインストール用のスクリプトを実行し、 yum
パッケージ・マネージャを通してセットアップします。
yum でインストール¶
- マシンに
sudo
あるいはroot
特権のあるユーザでログインします。
- 既存の yum パッケージを更新します。
$ sudo yum update
- yum リポジトリを手動で追加します。
$ sudo tee /etc/yum.repos.d/docker.repo <<-EOF
[dockerrepo]
name=Docker Repository
baseurl=https://yum.dockerproject.org/repo/main/centos/7
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=https://yum.dockerproject.org/gpg
EOF
- Docker パッケージをインストールします。
$ sudo yum install docker-engine
- Docker デーモンを開始します。
$ sudo service docker start
docker
が正常にインストールされたか確認するため、コンテナでテスト用イメージを実行します。
$ sudo docker run hello-world
Unable to find image 'hello-world:latest' locally
latest: Pulling from hello-world
a8219747be10: Pull complete
91c95931e552: Already exists
hello-world:latest: The image you are pulling has been verified. Important: image verification is a tech preview feature and should not be relied on to provide security.
Digest: sha256:aa03e5d0d5553b4c3473e89c8619cf79df368babd1.7.1cf5daeb82aab55838d
Status: Downloaded newer image for hello-world:latest
Hello from Docker.
This message shows that your installation appears to be working correctly.
To generate this message, Docker took the following steps:
1. The Docker client contacted the Docker daemon.
2. The Docker daemon pulled the "hello-world" image from the Docker Hub.
(Assuming it was not already locally available.)
3. The Docker daemon created a new container from that image which runs the
executable that produces the output you are currently reading.
4. The Docker daemon streamed that output to the Docker client, which sent it
to your terminal.
To try something more ambitious, you can run an Ubuntu container with:
$ docker run -it ubuntu bash
For more examples and ideas, visit:
http://docs.docker.com/userguide/
スクリプトでインストール¶
同じ手順が Red Hat Enterprise Linux の全てのバージョンで使えます。
- マシンに
sudo
あるいはroot
特権のあるユーザでログインします。
- 既存の yum パッケージを更新します。
$ sudo yum update
- Docker インストール用スクリプトを実行します。
$ curl -sSL https://get.docker.com/ | sh
- Docker デーモンを起動します。
$ sudo service docker start
docker
が正常にインストールされたか確認するため、コンテナでテスト用イメージを実行します。
$ sudo docker run hello-world
docker グループの作成¶
docker
デーモンは TCP ポートの替わりに Unix ソケットをバインドします。デフォルトでは、Unix ソケットは root
ユーザによって所有されており、他のユーザは sudo
でアクセスできます。このため、 docker
デーモンは常に root
ユーザとして実行されています。
docker
コマンド利用時に sudo
を使わないようにするには、 docker
という名称のグループを作成し、そこにユーザを追加します。 docker
デーモンが起動すると、docker
グループの所有者により Unix ソケットの読み書きが可能になります。
警告
docker
グループは root
ユーザ相当です。システム上のセキュリティに対する影響の詳細は、 Docker デーモンが直面する攻撃 をご覧ください。
docker
グループを作成し、ユーザを追加するには、
- Red Hat に
sudo
特権のあるユーザでログインします。
docker
グループを作成し、ユーザを追加します。
$ sudo usermod -aG docker ubuntu
- ログアウトしてから、再度ログインします。
対象ユーザが正しい権限を持つようにするためです。
sudo
を使わずにdocker
が実行できることを確認します。
$ docker run hello-world
ブート時の Docker 開始設定¶
Docker をブート時に起動するようにするには、次のように実行します。
$ sudo chkconfig docker on
HTTP プロキシの追加が必要な場合、Docker のランタイム・ファイルを異なったディレクトリやパーティションに置いてください。あるいは別のカスタマイズ方法として、Systemd の記事 Systemd Docker デーモン・オプションのカスタマイズ から、どのように設定するかをご覧ください。
アンインストール¶
Docker ソフトウェアを yum でアンインストール可能です。
- インストールしたパッケージの一覧を表示します。
$ yum list installed | grep docker
yum list installed | grep docker
docker-engine.x86_64 1.7.1-0.1.el7@/docker-engine-1.7.1-0.1.el7.x86_64
- パッケージを削除します。
$ sudo yum -y remove docker-engine.x86_64
上記のコマンドは、イメージ、コンテナ、ボリュームやホスト上の設定ファイルを削除しません。
- イメージ、コンテナ、ボリュームを削除するには次のコマンドを実行します。
$ rm -rf /var/lib/docker
- ユーザが作成した設定ファイルを探して削除します。
参考
- Installation on Red Hat Enterprise Linux
- https://docs.docker.com/engine/installation/linux/rhel/