Ubuntu 用 Docker CE の入手¶
Ubuntu 用 Docker CE を利用するには、動作条件に一致するか確認してから、 Docker をインストールしてください。
動作条件¶
Docker EE を利用する方は¶
Docker エンタープライズ版(Docker EE)のインストールは、 このページではなく Ubuntu 用 Docker EE 設定をご覧ください。
Docker EE の詳細を学ぶには、 Docker Enterprise Edition(英語) をご覧ください。
OS 動作条件¶
Docker CE をインストールするには、以下いずれかの Ubuntu の 64 ビット版が必要です。
- Zesty 17.04 (LTS)
- Yakkety 16.10
- Xenial 16.04 (LTS)
- Trusty 14.04 (LTS)
Docker CE がサポートしている Ubuntu のアーキテクチャは、 x86_64 、 armhf 、 s390x (IBM z Systems)です。
注釈
x290x の制限: System Z がサポートしている Ubuntu は Xenial、Yakkety、Zesty のみです。
古いバージョンのアンインストール¶
Docker の古いバージョンの名前は docker
または docker-engine
です。もしこれらがインストールされている場合は、アンインストールします。
$ sudo apt-get remove docker docker-engine docker.io
apt-get で対象パッケージがインストールされていないと表示されれば、問題ありません。
イメージ、コンテナ、ボリューム、ネットワークは /var/lib/docker/
の中に保存されたままです。また、 Docker CE のパッケージは docker-ce
と呼びます。
Trusty 14.04 向けの推奨 extra パッケージ¶
何らかの強い理由がなければ、 linux-image-extra-* パッケージのインストールを推奨します。これは Docker で aufs ストレージ・ドライバを使うためのものです。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install \
linux-image-extra-$(uname -r) \
linux-image-extra-virtual
Ubuntu 16.04 以上は Linux カーネルに OverlayFS のサポートが含まれており、Docker CE は overlay2
ストレージ・ドライバをデフォルトで使います。
Docker CE のインストール¶
必要に応じて Docker CE のインストール方法を選べます。
- ほどんどの利用者は Docker のリポジトリをセットアップし、インストールする方法です。インストールやアップグレード作業を簡単にします。こちらが推奨です。
- 一部のユーザは DEB パッケージをダウンロードし、手動でのインストールや、更新の作業を完全に手動で行います。こちらは Docker をインターネットにアクセスできない領域でインストールしたい場合に便利です。
リポジトリを使ったインストール¶
新しいホストマシン上に Docker CE を初めてインストールする前に、Docker リポジトリのセットアップが必要です。その後、リポジトリから Docker のインストールやアップグレードができます。
リポジトリのセットアップ¶
apt
パッケージ・インデックスを更新します:
$ sudo apt-get update
apt
が HTTPS を通してリポジトリを使えるように、パッケージをインストールします。
$ sudo apt-get install \
apt-transport-https \
ca-certificates \
curl \
software-properties-common
- Docker の公式 GPG 鍵を追加します。
$ curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg | sudo apt-key add -
鍵の fingerprint(フィンガープリント)が 9DC8 5822 9FC7 DD38 854A E2D8 8D81 803C 0EBF CD88
と表示されるのを確認します。
$ sudo apt-key fingerprint 0EBFCD88
pub 4096R/0EBFCD88 2017-02-22
Key fingerprint = 9DC8 5822 9FC7 DD38 854A E2D8 8D81 803C 0EBF CD88
uid Docker Release (CE deb) <docker@docker.com>
sub 4096R/F273FCD8 2017-02-22
- 以降のコマンドでは stable (安定版)リポジトリをセットアップします。もしも edge や testing リポジトリからビルドしたものをインストールしたい場合でも、常に stable リポジトリが必要です。 edge や testing リポジトリを追加するには、以降のコマンドの
stable
文字のあとにedge
かtesting
(あるいは両方)を追加します。
注釈
lsb_release -cs
サブコマンドは xenial
のような Ubuntu ディストリビューション名を表示します。
時々、Linux mint のようなディストリビューションでは、 $(lsb_release -cs)
を親 Ubuntu ディストリビューションに変更する必要があるかもしれません。たとえば、 Linux Mint Rafaela
をお使いの場合は trusty
を使えます。
amd64 :
$ sudo add-apt-repository \
"deb [arch=amd64] https://download.docker.com/linux/ubuntu \
$(lsb_release -cs) \
stable"
armhf :
$ sudo add-apt-repository \
"deb [arch=armhf] https://download.docker.com/linux/ubuntu \
$(lsb_release -cs) \
stable"
s390x :
$ sudo add-apt-repository \
"deb [arch=s390x] https://download.docker.com/linux/ubuntu \
$(lsb_release -cs) \
stable"
注釈
Docker 17.06 以降、 stable リリースは edge と testing リポジトリにも送られます。
Docker CE のインストール¶
apt
パッケージ・インデックスを更新します。
$ sudo apt-get update
- 最新バージョンの Docker CE をインストールするか、次のステップで特定のバージョンをインストールします。インストール済みの Docker は置き換えられます。
$ sudo apt-get install docker-ce
注意
複数の Docker リポジトリを有効にすると、 apt-get install
または apt-get update
コマンドでバージョン指定をしなければ、常に最新バージョンをインストールします。そのため、安定性が必要な場合には、適切ではない場合があります。
- プロダクション(本番向け)システムでは、Docker CE 最新版を使う代わりに、特定のバージョンをインストールすべきでしょう。以下の出力は、利用可能なバージョンを簡略して一覧表示します。
$ apt-cache madison docker-ce
docker-ce | 17.06.0~ce-0~ubuntu-xenial | https://download.docker.com/linux/ubuntu xenial/stable amd64 Packages
こちらには有効なリポジトリを表示します。また、特定の Ubuntu バージョンのものを表示します(この例では xenial
が付いているバージョンを表示 )。インストールするバージョンを選択します。2列目はバージョンの文字列です。3列目はリポジトリ名です。ここにはパッケージがどのリポジトリを使うかを示し、パッケージ名には安定性とバージョン番号を表示します。特定のバージョンをインストールするには、パッケージ名にイコール記号( =
)でバージョン文字列を追加します。
$ sudo apt-get install docker-ce=<バージョン>
Docker デーモンは自動的に起動します。
- Docker CE が正しくインストールされているのを確認するため、
hello-world
イメージを実行します。
$ sudo docker run hello-world
このコマンドはテスト用イメージをダウンロードし、コンテナ内で実行します。コンテナを実行したら、情報を表示したあと終了します。
Docker CE はインストールされ、実行しています。Docker コマンドの実行には sudo
が必要です。 引き続き /engine/installation/linux/linux-postinstall から、特権のないユーザで Docker コマンドを実行できるようにしたり、他のオプション設定を進めます。
Docker CE のアップグレード¶
Docker CE をアップグレードするには、まず sudo apt-get update
を実行します。それからインストールしたい新しいバージョンを選び、インストール手順に従います。
パッケージからインストール¶
Docker CE のインストールに Docker のリポジトリが使えない場合、 .deb
ファイルをダウンロードし、手作業でインストールできます。Docker CE をアップグレードしたい場合は、新しいファイルのダウンロードが毎回必要です。
- https://download.docker.com/linux/ubuntu/dists/ に移動し、Ubuntu バージョンを選び、
pool/stable/
を見ます。そしてamd64
、armhf
、x390x
を選びます。そして、インストールしたい Ubuntu のバージョンに対応した Docker バージョンの.deb
ファイルをダウンロードします。
注釈
edge パッケージをインストールするには、URL 中の stable
の文字を edge
にします。 stable と edge チャンネルを学ぶにはこちら 。
- Docker CE をインストールするには、以下のパスの場所を Docker パッケージをダウンロードした場所に変更します。
$ sudo dpkg -i /path/to/package.deb
Docker デーモンは自動的に起動します。
- Docker CE が正しくインストールされているのを確認するため、
hello-world
イメージを実行します。
$ sudo docker run hello-world
このコマンドはテスト用イメージをダウンロードし、コンテナ内で実行します。コンテナを実行したら、情報を表示したあと終了します。
Docker CE はインストールされ、実行しています。Docker コマンドの実行には sudo
が必要です。 引き続き /engine/installation/linux/linux-postinstall から、特権のないユーザで Docker コマンドを実行できるようにしたり、他のオプション設定を進めます。
Docker CE のアップグレード¶
Docker CE をアップグレードするには、新しいパッケージ・ファイルをダウンロードし、インストール手順を新しいファイルに置き換えて、繰り返します。
Docker CE のアンインストール¶
- Docker CE パッケージをアンインストールします。
$ sudo apt-get purge docker-ce
- ホスト上のイメージ、コンテナ、ボリューム、その他にカスタマイズした設定ファイルは自動的に削除されません。全てのイメージ、コンテナ、ボリュームを削除するには:
$ sudo rm -rf /var/lib/docker
編集した設定ファイルは全て手動で削除する必要があります。
次のステップ¶
- /engine/installation/linux/linux-postinstall に進む
- ユーザガイド に進む
参考
- Get Docker CE for Ubuntu | Docker Documentation
- https://docs.docker.com/engine/installation/linux/docker-ce/ubuntu/#uninstall-docker-ce