ディスカバリ

バックエンド

Docker Swarm は複数のディスカバリ・バックエンドと連携します。

Docker Swarm はホステッド・ディスカバリ・サービスを利用できます。このサービスは、自分の Swarm クラスタの IP アドレス一覧を保持します。 etcdconsulzookeeper のような複数のサービスが利用可能です。自分の環境にあわせて何がベストかによって選べます。静的なファイルも利用できます。Docker Hub もホステッド・ディスカバリ・サービスを提供しており、こちらも利用可能です。

Docker Hub のホステッド・ディスカバリ

この例は Docker Hub のホステッド・ディスカバリ・サービスを使います。Docker Hub のホステッド・ディスカバリ・サービスを使うには、インターネットに接続している必要があります。次のようにして Swarm クラスタを作成します。

まずクラスタを作成します。

# クラスタを作成
$ swarm create
6856663cdefdec325839a4b7e1de38e8 # <- this is your unique <cluster_id>

次に、各ノードを作成し、クラスタに追加します。

# 各ノードで Swam エージェントを起動します。
# Swam Manager がアクセス可能であれば、
# <node_ip> はパブリックである必要はありません(例:192.168.0.x)。
$ swarm join --advertise=<node_ip:2375> token://<cluster_id>

最後に、Swarm マネージャ(manager)を起動します。これはあらゆるマシンだけでなく、自分のノート PC 上でも実行できます。

$ swarm manage -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> token://<cluster_id>

通常の Docker コマンドを使い、Swarm と通信できます。

docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> info
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> run ...
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> ps
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> logs ...
...

クラスタのノード情報一覧も表示できます。

swarm list token://<cluster_id>
<node_ip:2375>

静的なファイルでクラスタを指定

ファイルに各ノードの情報を追加します。ノードの IP アドレスは、Swarm マネージャがアクセス可能であればパブリックである必要はありません。

echo <node_ip1:2375> >> /tmp/my_cluster
echo <node_ip2:2375> >> /tmp/my_cluster
echo <node_ip3:2375> >> /tmp/my_cluster

それから、いずれかのマシン上で Swarm マネージャを起動します。

swarm manage -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> file:///tmp/my_cluster

あとは、通常の Docker コマンドを使います。

docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> info
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> run ...
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> ps
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> logs ...
...

クラスタのノード情報一覧も表示できます。

$ swarm list file:///tmp/my_cluster
<node_ip1:2375>
<node_ip2:2375>
<node_ip3:2375>

etcd の使用

各ノードで Swarm エージェントを起動します。ノードの IP アドレスは、Swarm マネージャがアクセス可能であればパブリックである必要はありません。

swarm join --advertise=<node_ip:2375> etcd://<etcd_addr1>,<etcd_addr2>/<optional path prefix>

いずれかのマシン上かノート PC 上で Swarm マネージャを起動します。

swarm manage -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> etcd://<etcd_addr1>,<etcd_addr2>/<optional path prefix>

あとは、通常の Docker コマンドを使います。

docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> info
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> run ...
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> ps
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> logs ...
...

クラスタのノード情報一覧も表示できます。

swarm list etcd://<etcd_addr1>,<etcd_addr2>/<optional path prefix>

<node_ip:2375>

consul の使用

各ノードで Swarm エージェントを起動します。ノードの IP アドレスは、Swarm マネージャがアクセス可能であればパブリックである必要はありません。

swarm join --advertise=<node_ip:2375> consul://<consul_addr>/<optional path prefix>

いずれかのマシン上かノート PC 上で Swarm マネージャを起動します。

swarm manage -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> consul://<consul_addr>/<optional path prefix>

あとは、通常の Docker コマンドを使います。

docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> info
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> run ...
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> ps
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> logs ...
...

クラスタのノード情報一覧も表示できます。

swarm list consul://<consul_addr>/<optional path prefix>
<node_ip:2375>

zookeeper の使用

各ノードで Swarm エージェントを起動します。ノードの IP アドレスは、Swarm マネージャがアクセス可能であればパブリックである必要はありません。

swarm join --advertise=<node_ip:2375> zk://<zookeeper_addr1>,<zookeeper_addr2>/<optional path prefix>

いずれかのマシン上かノート PC 上で Swarm マネージャを起動します。

swarm manage -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> zk://<zookeeper_addr1>,<zookeeper_addr2>/<optional path prefix>

あとは、通常の Docker コマンドを使えます。

docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> info
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> run ...
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> ps
docker -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> logs ...
...

クラスタのノード情報一覧も表示できます。

swarm list zk://<zookeeper_addr1>,<zookeeper_addr2>/<optional path prefix>
<node_ip:2375>

固定した IP アドレスのリストを使用

いずれかのマシン上かノート PC 上で Swarm マネージャを起動します。

swarm manage -H <swarm_ip:swarm_port> nodes://<node_ip1:2375>,<node_ip2:2375>

または

swarm manage -H <swarm_ip:swarm_port> <node_ip1:2375>,<node_ip2:2375

あとは、通常の Docker コマンドを使えます。

docker -H <swarm_ip:swarm_port> info
docker -H <swarm_ip:swarm_port> run ...
docker -H <swarm_ip:swarm_port> ps
docker -H <swarm_ip:swarm_port> logs ...

IP アドレスの範囲をパターンで指定

filenode あ、特定の IP アドレスの範囲をパターンで指定することで、ディスカバリをサポートします。例えば 10.0.0.[10:200]10.0.0.10 から 10.0.0.200 の範囲にあるノードを使います。

次の例は、 file ディスカバリ・メソッドを使います。

$ echo "10.0.0.[11:100]:2375"   >> /tmp/my_cluster
$ echo "10.0.1.[15:20]:2375"    >> /tmp/my_cluster
$ echo "192.168.1.2:[2:20]375"  >> /tmp/my_cluster

それからマネージャを起動します。

swarm manage -H tcp://<swarm_ip:swarm_port> file:///tmp/my_cluster

そして、 node ディスカバリ・メソッドを使います。

swarm manage -H <swarm_ip:swarm_port> "nodes://10.0.0.[10:200]:2375,10.0.1.[2:250]:2375"

新しいディスカバリ・バックエンドに貢献

あなたは Swam 向けに新しいディスカバリ・バックエンドに貢献できます。どのようにするかは、 Docker Swarm レポジトリにある discovery README をお読みください。